第3回 インタビューゲスト
映画「ミツコ感覚」監督
山内 ケンジさん

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 第3回のゲストは、ほぼ全編福生で撮影が行われた「ミツコ感覚」監督の山内ケンジさんです。
 これまでソフトバンクモバイルの白戸家シリーズをはじめとしたテレビCMや演劇のフィールドで活躍されてきた山内監督にとって初の長編映画監督作品「ミツコ感覚」に懸けた思いやロケ地としての福生の魅力についてお話を伺いました。

今回初めて長編映画を撮られましたが、映画を作りたいという思いは以前からお持ちだったんですか?
 僕はCM制作もしていたんですが、その当時から思っていました。CMを作っていると、映画関係のスタッフも多かったりするので、みんなも映画を作りたくなると思うんです。
 それにCMはクライアントの思いもあるので、いろいろと制約もありますし、時間も短いですよね。そんな尺にとらわれないで撮りたいなという思いは以前からありました。
「ミツコ感覚」の舞台が福生となった理由やきっかけは?
 いろいろと候補地はあったんですが、多摩川沿いの自然やスナック街、昔の街並みなどの写真を見て、シナリオハンティングをしてみようということになったんです。シナリオハンティングで2回ほど福生に来ていますが、特に、スナック街は独特なイメージですよね。スナックもいろいろと沢山あって、どこもユニークで面白いので、場所を決めるのに苦労しました。皆さんとても協力的でしたし。
福生のイメージは?
 日本の中の街ですし、沖縄ほど異質といった感覚ではないですけど、川沿いの自然と、昔の名残を残すごちゃごちゃした繁華街と普通のオフィス街がまとまっていて、ちょっとした移動で済んでしまう。ある意味ロケ地としては便利な街です。
 もちろん米軍の基地もあり、エキゾチックな部分もあってユニークですし、僕自身も好きな街です。
「ミツコ感覚」に込められたメッセージは?
 メッセージというほどのことは何もありません。もともとお芝居をやっていて、以前同じ姉妹というテーマで、同じキャストでお芝居をやったんです。そのときも、初音さんと石橋さんで姉妹を演じるというお芝居だったんですが、その姉妹の感覚がよくって、その姉妹をベースにした映画を描こうということになったんです。
 シナリオを書いていた2010年当時は、震災の前ですが、経済的にはよくない状態で、どこか沈滞したムードがあったと思います。映画もそうしたムードがベースにはなっています。その中で、姉妹がもがいている状況、逃げようとしているけど逃げられないといった状態を描きたかったんです。メジャーな映画のように事件が起きて解決して、といった展開が読める映画ではなく、ある種、特殊だと思うんです。
次回作のご予定は?
 もちろんあります。でもまだ構想中です。

 映画「ミツコ感覚」は登場人物がとてもユニークで、不思議な雰囲気の映画でしたが、山内監督も寡黙な中に不思議な優しさを感じさせる方でした。次回作は構想中とのことでしたが、また山内ワールド全開の映画が見られる日が待ち遠しいですね。

映画「ミツコ感覚」

いびつで不完全な日常が生み出す、愚かしくも愛おしい、美しい姉妹を取り巻くデイリーライフのお話。東京郊外の街で暮らす姉妹ミツコとエミ。姉のエミはこの町の小さな会社のOL。妹のミツコは、写真学校の学生だが、就職の道もなく、街のスナックに勤め始める。(中略)父は、彼女らが幼い頃に家族を捨てて不倫に走り、別な女性と遠い街で暮らしている。母はこれを苦に自殺をしていた・・・。

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